韓国・李元大統領が初出廷 罪に問われるのは「侮辱」
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【5月23日 AFP】韓国の李明博(イ・ミョンバク、Lee Myung-Bak)元大統領(76)が23日、3月の逮捕後初めて出廷し、自らが収賄罪に問われていることについて「侮辱だ」と述べた。
李元大統領は企業の最高経営責任者(CEO)から政界入りし、2008年から2013年まで大統領を務めた。収賄、職権乱用、横領、脱税などの罪で起訴されている。
テレビ映像には首都ソウルの裁判所で、暗い紺色のスーツと番号「716」と書かれたバッジを着けて入廷する李被告が映し出された。高齢であることが配慮され、手錠ははめられていなかった。冒頭陳述で李被告は「非常に悲嘆に暮れてここに立っている」と述べた。
検察側の文書が挙げている起訴理由の一つは、大統領選に当選した2007年から2012年の間に受け取ったとされる計約110億ウォン(約11億円)の賄賂だ。
その中にはサムスングループ(Samsung Group)が2009年、脱税などで有罪となり執行猶予付きの実刑判決を受けた同グループの李健熙(イ・ゴンヒ、Lee Kun-Hee)会長に対する大統領恩赦を賄賂で買収した罪も含まれている。
だが、李被告は法廷で「大統領恩赦と引き換えに、私がサムスンから賄賂を受け取ったという主張には、がくぜんとした」「それは私に対する侮辱だ」などと述べた。
さらに李被告は、李会長に特別恩赦を与えたのは当時、国際オリンピック委員会(IOC)の委員だった同会長が、2018年冬季五輪の招致活動を率いることを可能にするためだったと主張した。(c)AFP/Park Chan-kyong