【5月20日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州のキム・トラ(Quim Torra)州首相は19日、中央政府によって勾留されている2人と亡命中の2人の計4人の前閣僚を新しい州政府の「補佐官」に任命した。

 トラ氏は法令によって州政府の閣僚を任命したが、中央政府に差し止められる可能性もある。カタルーニャ自治州議会が昨年10月に同州の独立宣言を賛成多数で可決したことを受け、中央政府は同州を直接統治下に置いた。トラ氏の首相就任により7か月近くに及んだ同州の政治的空白に終止符が打たれたものの、中央政府はトラ氏に対し「合法的で存続可能な」内閣の発足を求めている。

 トラ氏は14日にカタルーニャ自治州議会から首相に選出され、17日に就任。同氏が州政府の補佐官に任命した13人の中にはマドリード郊外で勾留されているジョルディ・トゥルイ(Jordi Turull)氏やジョゼップ・ラル(Josep Rull)氏のほか、カルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)前州首相とともにスペインを出国し、ベルギーで亡命生活を送っているトニ・コミン(Toni Comin)氏とリュイス・プイグ(Lluis Puig)氏も含まれている。

 トゥルイ氏とラル氏はツイッター(Twitter)で任命を受けると表明。両氏の弁護士は2人を仮釈放し、職務を行えるように求めている。

 現在プチデモン氏は独ベルリンに滞在しているが、スペインに身柄を引き渡されれ、反逆罪と公金の不正使用の罪で投獄される可能性もある。(c)AFP