W杯目前のロシア、突貫工事相次ぐ 家に数日閉じ込められた人も
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【5月18日 AFP】サッカーW杯(2018 World Cup)の開幕を来月に控えたロシアでは、試合開催都市の改修作業が急ピッチで進められており、先週にはその突貫工事ぶりを露呈させる出来事が発生した。道の舗装を急いだ作業員らが、ある家の門までセメントで固めてしまい、そこに住む女性が数日間内部に閉じ込められてしまったという。
問題は先週、ニジニーノブゴロド(Nizhny Novgorod)の大通りの舗装工事の際に起きた。
ボルガ川(Volga River)沿いに位置する工業都市のニジニーノブゴロドは、来月14日から7月15日にかけて行われるW杯の試合開催都市11か所の一つに選ばれ、過去に例を見ない大勢の観客の受け入れ態勢を早急に整える必要に迫られた。
舗装作業員らは仕事をとにかく早く進めようとするあまり、アンナ・チモダノフ(Anna Chemodanov)さんの自宅入り口の門までセメントで固めてしまい、アンナさんは家から一歩も出られなくなってしまった。
ロシア公営テレビOTRが放送した映像には、開かなくなったチモダノフ家の金属製の門と、道路側に立つ夫のイワン(Ivan Chemodanov)さんが怒りをあらわにする様子が捉えられていた。
問題の工事の際、イワンさんは出勤しており、アンナさんは自宅で家事をしていたという。OTRの取材班が到着した時、アンナさんは庭に立っていた。
イワンさんは外出できないアンナさんのために、道側から食料の詰まった袋を門の向こうへと投げ入れた。OTRによると、アンナさんは「数日間」にわたって閉じ込められていたという。
市当局はイワンさんに、舗装工事は辺りが暗くなる夕方に行われたようだと釈明したとされる。ただ門がセメントで固められてしまったからとはいえ、再び開くようにするのになぜ何日もかかったについては明らかになっていない。(c)AFP/Dmitry ZAKS