【5月17日 AFP】南米ベネズエラのニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は16日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米政権に北朝鮮とのような対話をベネズエラとも行うよう求めた一方、トランプ氏からの脅しには屈しないとけん制した。

 マドゥロ氏はボリバル(Bolivar)で行った記者会見で、北朝鮮と米政府間の対話プロセスは非常に建設的であると指摘するとともに、米国・ベネズエラ両政府間の和解につながる手本となり得るとの考えを示した。

 一方で米国との緊張関係に関するベネズエラと北朝鮮の違いについて、マドゥロ氏は「われわれは核ミサイルを持っていない」と指摘。だが米朝間の対話は「世界には寛容さや対話、お互いの違いの尊重が必要であるという見本になり得る」と強調した。

 ベネズエラは19日に大統領選を控えているが、野党はボイコットを表明しているほか、国際社会の大半から公正さなどについて疑問視されている。

 米政府もまた、大統領選はマドゥロ氏を権力の座に維持させるための「いんちき」だと非難しており、マドゥロ政権を孤立させるため、ベネズエラ政府に対する経済制裁を継続している。

 マドゥロ氏は「ベネズエラは民主国家だ」と述べるとともに、経済制裁について「尊厳と尊重、対話によって問題を解決し、わが国の主権に対する米国による侵害をやめさせる準備はできている」と強調した。(c)AFP