【5月17日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が昨年、顧問弁護士のマイケル・コーエン(Michael Cohen)氏に、10万ドル(約1100万円)を超える払い戻しをしていたことが16日、米政府倫理局(Office of Government Ethics)が開示したトランプ氏の資産報告書で明らかになった。トランプ氏と不倫関係にあったと主張しているポルノ女優への口止め料に絡む支払いも含まれているとみられる。

 報告書では、コーエン氏に対する支払いの理由については具体的に示していないが、同氏は2016年の大統領選直前にポルノ女優のストーミー・ダニエルズ(Stormy Daniels、本名ステファニー・クリフォードStephanie Clifford)さんに13万ドル(約1400万円)を支払っている。

 ダニエルズさんは、2006年に既婚者のトランプ氏と密会していたと主張しているが、トランプ大統領は不倫関係を否定し、支払いに関しても当初は一切知らないなと述べていた。コーエン氏は支払いについて、ダニエルズさんが2人の関係を公にしないための口止め料だったと認めている。

 だが、今月に入りトランプ大統領の主張は破綻し始めた。大統領の顧問弁護団に最近加わった元ニューヨーク市長、ルドルフ・ジュリアーニ(Rudy Giuliani)氏が、トランプ大統領がコーエン氏に払い戻しをしたことを明らかにしたからだ。

 報告書では、コーエン氏はトランプ氏の代わりに2016年に10万1ドル~25万ドル(約1100万円~2760万円)の間の「経費」を支出したと記載。「コーエン氏はこれら経費の払い戻しを求め、トランプ氏は2017年に全額を返済した」と書かれている。(c)AFP