ピカソ自画像「誤って」損傷、競売取り下げ 77億円相当
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【5月15日 AFP】競売大手クリスティーズ(Christie’s)は、7000万ドル(約77億円)の価値があるとされ、15日に米ニューヨークでオークションにかけられる予定だった画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の自画像が「誤って損傷」を受けたため、出品を取り下げたと発表した。
1943年のピカソの名作「水夫(The Sailor)」は、クリスティーズが今回開催する印象派とモダンアートのオークションの目玉となるべき作品だった。米メディアによると、同国のカジノ王、スティーブ・ウィン(Steve Wynn)氏が所有するものだという。
クリスティーズは、損傷は11日の「最終準備の段階」で発生したと説明。「委託者と話し合い、修復作業に入れるよう、弊社の15日のオークションからは取り下げた」と発表した。発生の経緯や損傷の程度は詳述していない。
これに先立ち、オークションに向けたPRの中でクリスティーズは、同作の重みと市場における重要性を強く訴えていた。
同社で戦後・現代アートを専門とするロイック・グゼール(Loic Gouzer)氏はAFPに対し「これは私がとにかくずっと手にしたいと考えてきた、非常に特別なピカソ作品だ」と話していた。(c)AFP