【5月14日 AFP】南仏カンヌで開催中の第71回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)に出席しているハリウッド(Hollywood)女優のサルマ・ハエック(Salma Hayek)は13日、スター男優たちが男女平等について真剣に考えているのであれば、出演料の減額を受け入れるべきだと訴えた。

 セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)告発運動「#MeToo(私も)」やジェンダー格差の解消などを訴える運動「タイムズ・アップ(Time's Up、もうおしまいの意)」で中心的な役割を果たしているメキシコ出身のハエックは同映画祭の公開討論会に出席し、高額の出演料を得ている男優たちは自分の身を犠牲にするべきだと語った。

 討論会でハエックは、大きな男女の賃金格差をなくすためにはプロデューサーだけでなく俳優たちも変わらなければいけないと述べ、「タイムズ・アップ。これまで男優たちはいい思いをしていたけれど、これからは女優たちに気前がいいところをみせないと」と述べた。

 さらに「男優たちが膨大なギャラを要求すれば、女優たちには何も残らない。映画の予算が1000万ドル(約11億円)で男優が970万ドル(約10億6000万円)稼ぐとしたら、平等とは程遠くなってしまう」と指摘し、このような状況は今後映画をだめにしてしまうと警告した。

 一方でハエックは、「こんなことを言うと嫌われてしまう」「ほかの仕事が見つかるといいけれど」などとジョークも飛ばした。

 映画『デスペラード(Desperado)』などへの出演で知られるハエックは、主演作『フリーダ(Frida)』の撮影中に大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏から性的嫌がらせを受けたと告発している。(c)AFP/Fiachra GIBBONS