NASAにも売れる?「宇宙服」詐欺で親子を逮捕、インド
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【5月10日 AFP】偽の宇宙服を用意し、米航空宇宙局(NASA)にも採用される見込みの「落雷から発電する魔法の銅板」を開発中だとうたって実業家から20万ドル(約2200万円)超相当をだまし取った親子が、インドで逮捕された。インド・ニューデリー警察が9日、発表した。
この父親と息子は、「落雷から発電する」装置を開発中で、完成すればNASAやインド宇宙庁に数億ドルで売り込める見込みだと被害者らに説明。ニューデリー在住の実業家のほか、インド北部で最大30人から金をだまし取っていた疑いがもたれている。
問題の装置は、「落雷に打たれた」ことで磁気を帯び米粒を引き寄せることができるようになった希少な銅を用いているとされ、親子は俳優を雇い「宇宙服」を着せて偽の実験を披露。発明を完成させるために資金が必要だと説明して被害者をだましていた。
しかし、行われる予定の実験が悪天候などを理由に何度も延期されることにニューデリーの実業家が違和感を抱き、親子に大金を渡した事実を警察に話したことから詐欺が発覚。警察は9日、「偽宇宙服」を着せた容疑者親子の写真と動画を公開した。
捜査官と並んだ「偽宇宙服」姿の容疑者親子の写真はインドのソーシャルメディア上で広く共有され、2人の姿を「低予算のC級ボリウッド(Bollywood)映画」になぞらえるコメントも付いた。
容疑者親子は「薬効がある」とうたってヘビを1匹2万5000ドル(約270万円)超で売った容疑で逮捕され、保釈中だった。(c)AFP