【5月10日 AFP】中東の大国であるサウジアラビアとイランの緊張が高まる中、サウジのアデル・ジュベイル(Adel al-Jubeir)外相は9日、米CNNテレビに対し、イランが核兵器を開発するのであればサウジもそれに続くと明言した。

 ジュベイル外相は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が2015年のイラン核合意からの離脱を表明したのを機にイランが核兵器開発を再開すれば、サウジも自ら核爆弾を製造するのかと問われると、「イランが核能力を得るのであれば、わが国もあらゆる手を尽くして同じことをする」と語った。

 石油資源が豊富なサウジアラビアは長らく、イランと軍拡競争をするつもりはないと述べてきた。しかしトランプ氏がイランの核開発を防ぐための合意からの離脱を決めたことを受けて、ジュベイル外相は誓いを新たにした。

 イスラム教スンニ派(Sunni)の大国であるサウジとシーア派(Shiite)の大国イランの間では、イエメンのシーア派反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」へのイランの支援をめぐっても対立が深まっている。フーシ派はサウジに対してロケット弾による越境攻撃を繰り返している。(c)AFP