【5月8日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は7日、中央情報局(CIA)の次期長官に自身が指名したジーナ・ハスペル(Gina Haspel)副長官(61)に対する支持を、ツイッター(Twitter)上で改めて表明した。ハスペル氏は過去に拷問に関与したとして議論を呼んでおり、上院での指名承認公聴会を前に本人が辞退の意向を示唆したとの報道も出ている。

 ハスペル副長官はCIAで長く秘密工作に従事。2001年の米同時多発攻撃発生後には、タイのCIA尋問施設を運営していた。

 同施設の被収容者らの拷問に関わったとされるハスペル氏の過去をめぐっては、ベトナム戦争(Vietnam War)に従軍し自身も捕虜となった経験を持つ共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員をはじめ、多くの議員が懸念を表明。9日に予定されている上院公聴会でハスペル氏は、厳しい追及を受けるとみられている。

 トランプ氏は7日早朝、「私が高く評価するCIA長官指名のジーナ・ハスペル氏が非難されている、なぜならテロリストらに厳し過ぎたからだ」とツイート。「このような非常に危険な時代に最適任者の女性がいるのに、民主党員らがはねつけようとしている、テロに厳し過ぎるからだと。負けるな、ジーナ!」と応援した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は6日、政府高官らの話として、厳しい上院公聴会になるという見通しを受け、CIAとハスペル氏自身の威信失墜を招きかねないとして、本人が指名辞退の意向を示唆したと伝えた。

 またCNNは7日、ハスペル氏の指名が承認されなかった場合に備え、ホワイトハウス(White House)は既に別の候補者を絞り込んでいると報じている。(c)AFP