【5月7日 AFP】マレーシアの警察当局は、スリランカ人移民127人を輸送していた船を拿捕(だほ)し、人身売買組織のメンバーと疑われる十数人を逮捕したことを5日明らかにした。船はオーストラリアとニュージーランドへ向かっていたと思われる。

 警察発表によると、海事管理当局は1日に南部ジョホール(Johor)州沖合のマレーシア領海内を航行し国際水域に出ようとしていた改造タンカー「エトラ(Etra)」号を拿捕。中にいた移民の男性約100人、女性24人、子ども9人を発見した。

 当局は、人身取引を行う「国際ネットワーク」に所属する16人を逮捕した。逮捕者の内訳は、タンカー内にいたスリランカ人4人、ジョホールの海岸からタンカーに不法移民らを移送していた漁船の乗組員であるインドネシア人3人とマレーシア人4人、州都ジョホールバル(Johor Bahru)で拘束されたマレーシア人4人、さらに北部ペナン(Penang)島で勾留された1人。当局によれば、同ネットワークは2017年から活動しているという。

 タンカー上の移民127人は移民法違反で拘束されたが、報道では勾留場所や下船が許可されたのかどうかといったことについては言及していない。(c)AFP