【5月7日 AFP】従業員による大規模なストライキが続く仏航空大手エールフランス(Air France)の親会社、エールフランスKLM(Air France KLM)の最高経営責任者(CEO)が辞任したことを受け、フランスのブリュノ・ルメール(Bruno Le Maire)経済相は6日、同社の存亡は瀬戸際の状況にあると発言した。

 エールフランスの業績がここ数年続いた損失から再編によって回復しつつある中、組合に加入する従業員らは5.1%の賃金引き上げを求めてストに突入し、7日で14日目を迎える。

 エールフランスKLMのジャンマルク・ジャナイヤックCEOは従業員らに対し、向こう4年で7%の賃上げを提示したが、従業員側がこれを拒否。同CEOは4日に辞任した。

 こうした事態を受け、ルメール経済相は仏テレビ局BFMのニュース番組で「不当な賃上げを要求している乗務員、地上職員、パイロットら全員に責任がある。エールフランスの存亡は瀬戸際の状況にある」と発言。

 さらに同社株式の14.3%を保有する仏政府が債務処理に介入して同社を支えることはないと警告し、「競争力を高めるために必要な努力をしなければ、エールフランスは消えてしまうだろう」と強調した。

 エールフランスKLMは今年第1四半期(1~3月)の業績で2億6900万ユーロ(約350億円)の純損失を報告している一方、7日の発表では従業員らのストライキにもかかわらず、長距離便の99%、中距離便の80%、短距離便の87%は通常の運行を維持できると主張した。(c)AFP