【5月6日 AFP】ボクシング、WBA・WBC世界ミドル級タイトルマッチは5日、米カリフォルニア州カーソン(Carson)のスタブハブ・センター(StubHub Center)で行われ、統一王者のゲンナディ・ゴロフキン(Gennady Golovkin、カザフスタン)は挑戦者バーネス・マーティロスヤン(Vanes Martirosyan、米国)を2回KOで下し、同級タイ記録となる20回連続のタイトル防衛に成功した。

 ゴロフキンは急きょ対戦が決まった格下のマーティロスヤンに対して右と左のコンビネーションパンチを浴びせて試合を終わらせた。

 36歳のゴロフキンは「彼が良いファイターというのは分かっていたから、1回は様子を見ているだけだった。2回からが本番だった」と振り返った。

 2回開始直後にゴロフキンは右のアッパーを顎に打ち込んで挑戦者を手の施しようのない状態にすると、さらにジャブを連打。さらにゴロフキンはロープに追い込んだマーティロスヤンに対し左フック、右ストレートを浴びせ、このラウンド1分53秒でダウンを奪った。マーティロスヤンは10カウント前に立ち上がろうとしたものの前のめりに崩れ落ち、最終的にはキャンバスに突っ伏した。

 現世界王者としては最長の在位を誇るゴロフキンは、これで戦績を39勝(34KO)無敗に伸ばしている。

 ゴロフキンは元同級王者のサウル・アルバレス(Saul Alvarez、メキシコ)との再戦を予定していたものの、同選手が2月に2度にわたり薬物検査で失格となり、先月18日に米ネバダ州アスレチック・コミッション(NAC)から資格停止処分を受けたため、土壇場でマーティロスヤンに白羽の矢が立った。

 ゴロフキンはこの勝利で、同級で20連続防衛を果たしたバーナード・ホプキンス(Bernard Hopkins、米国)氏に並んだ。

 ゴロフキンは「誰とでもやりたい。自分には大した問題ではない。私はまだチャンピオン。ベルトを奪いに来てみて」とコメントした。

 一方、ライトミドル級が主戦場のマーティロスヤンは試合後、「列車にひかれたみたいだった。これまで対戦した中で最も激しいパンチャーだった。パワーに驚かされた。とんでもないファイターだ」と振り返った。(c)AFP