【5月6日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は5日、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地(Vandenberg Air Force Base)から最新の無人火星探査機「インサイト(InSight)」を打ち上げた。将来的な有人探査に向け、火星に着陸して地震を観測する。

 アトラスV(Atlas V)ロケットに搭載されたインサイトは、5日午前4時5分(日本時間午後8時5分)、まだ暗く、霧が漂う中で打ち上げられた。NASAが米西海岸から惑星間探査機を打ち上げるのはこれが初めて。

 9億9300万ドル(約1080億円)をかけた今回のプロジェクトの目的には、火星の内部構造に関する人類の知識を広げることや、有人探査に向けて情報を得ること、数十億年前、地球のような岩石惑星がどのように形成されたのかを明らかにすることがある。

 すべてが予定通りに進んだ場合、インサイトは11月26日に火星表面に着陸する。

 NASA科学部門トップのジム・グリーン(Jim Green)主任科学者は、火星で地震や雪崩、隕石衝突が発生することはすでに分かっているとした上で、「だが、火星での地震の起こりやすさはどうだろうか。人類が火星を探査するのであれば知っておくべき情報だ」と述べた。(c)AFP/Robyn BECK, with Kerry SHERIDAN in Tampa