【5月4日 AFP】インドの鉄道で、紅茶やコーヒーの車内販売員が列車内のトイレの水を使っている様子が動画に捉えられ、罰金が科される事態となっている。インドでは食の安全をめぐる懸念が高まっており、今回の問題についても怒りの声が上がっている。

 動画が撮影されたのは、チェンナイ(Chennai)とハイデラバード(Hyderabad)を結ぶ列車内。男と他2人が紅茶やコーヒーを売るために使う大きな容器をトイレから持って出てくる様子が映っていた。

 インド鉄道(Indian Railways)は声明で「事件の詳細について調査が行われている」とした上で、販売員に1500ドル(約16万円)相当の罰金が科せられたと明らかにした。

 この動画は、テランガナ(Telangana)州セクンデラバード(Secunderabad)で撮影された。映っていた3人のうち、販売許可を得ているのは1人だけだった。罰金を科された販売員は、牛乳を別の容器に移していただけで、乗客がいる前でそれをしたくなかったと主張している。

 鉄道会社は「紅茶やコーヒーの容器をトイレから持ち出す様子を見られること自体が間違った行為だ」と指摘した。

 インドでは食の安全をめぐる問題が相次いでおり、東部コルカタ(Kolkata)では、今週、廃棄された大量の腐った肉が飲食店に売られていたことが発覚している。(c)AFP