【5月4日 AFP】米当局は、排ガス不正問題、いわゆる「ディーゼルゲート」に関わったとして、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマルティン・ウィンターコルン(Martin Winterkorn)元最高経営責任者(CEO)を起訴した。3日に公開された裁判所文書で明らかになった。

 VWは昨年、排出ガス不正に関し米環境当局に虚偽の説明をしたとして有罪を認めているが、ウィンターコルン氏の起訴によって、この問題での訴訟が同社最高位にまで及ぶことになった。

 ウィンターコルン氏の起訴についてジェフ・セッションズ(Jeff Sessions)司法長官は、フォルクスワーゲンの規制逃れの手法に会社トップが関わっていたと考えられると述べた。

 また、司法省は声明で、ウィンターコルン氏が2014年5月にも排ガス規制逃れを認識していたが、不正行為を続けることを決めたとする検察当局の指摘について触れている。

 ウィンターコルン氏は不正の発覚を受けて15年9月に辞任した。VWは世界約1100万台の自動車で、許容値の最大40倍となる有害な窒素酸化物が排ガス検査で検出されないよう不正を行っていた。(c)AFP