【5月4日 AFP】中国政府は3日、ベトナムやフィリピンなどとの係争が続く南シナ海(South China Sea)について、中国は同海に「国防」設備を建設する権利を有すると改めて主張する一方、中国が同海の人工島に新たにミサイルを配備したとの報道については確認を避けた。

 米経済専門局CNBCは2日、米情報機関に近い筋の話として、中国軍が対艦巡航ミサイルと地対空ミサイルを南沙諸島(スプラトリー諸島、Spratly Islands)にある複数の軍事基地に配備したと報じていた。同局は、配備が行われたのは過去30日間のことだとしている。

 報道内容が事実なら、戦略的要衝である同海の周辺諸国との間で緊張が再燃する恐れがある。

 中国外務省の華春瑩(Hua Chunying)報道官は3日の定例記者会見で、ミサイルの配備について事実関係を明言しなかった。

 同報道官は「必要な国防設備の配置を含め、中国による南沙諸島での平和的な建設活動は、中国の主権と安全保障の保護を目的としている」とし、「(主権を)侵害する意図がない者に心配する理由はない」と述べた。(c)AFP