【5月3日 AFP】インド北部の村で1日、子ども3人が野犬に襲われて死亡し、怒った住民たちが野犬13頭を殺す出来事があった。当局が2日、明らかにした。

 メディアの報道によると、ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州の村ハイラバード(Khairabad)では、野犬による襲撃が日常化。今年1月以降、子ども14人が野犬に殺されており、パニックに陥った村では、住民たちが自ら「殺処分」に乗り出した。

 犠牲となった子どもたち3人は、皆12歳未満で、村のはずれでそれぞれ別にマンゴーを集めていたところ、野犬の群れに襲われて死亡した。

 2001年に施行された動物福祉法では、野犬を殺すことが違法化されているにもかかわらず、村人たちは野犬3頭を撃ち殺し、少なくとも10頭を撲殺した。

 野犬による襲撃の急増について、当局は同地にあった食肉処理場が昨年11月に閉鎖されたことと関連があるとみている。野犬の多くは以前、食肉処理場の動物の死骸を餌にしていたという。

 推定3000万頭の野犬がいるとされるインドでは、野犬が人をかむケースが毎年約1700万件報告されている。世界保健機関(WHO)による2014年以降の集計では、同国で毎年2万人近くが狂犬病で亡くなっている。(c)AFP