サンパウロ高層ビル火災、49人が安否不明
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【5月3日 AFP】ブラジル最大都市サンパウロ(Sao Paulo)中心部で1日、多数の人々が無断で居住していた24階建てビルが火災により崩壊した問題で、2日現在も49人の安否が不明となっていることが、同市消防当局の発表により明らかになった。
火災発生直後の発表では、不明者の数は3人とされていた。うち1人は、消防隊に救出される寸前に崩壊したビルの下敷きとなった男性だった。安否不明とされた多数の人々が、今もがれきの下敷きとなっている可能性が高いのか、あるいはもともとビル内にいなかったのかは不明。
ビルは以前、警察署として使用された後、廃虚となっていた。当局によるとホームレスの家族146世帯が無断で居住しており、基本的な防火措置が講じられていなかったことから火の手が瞬く間に広まったものとみられている。当局は今のところ、出火原因に関する見解を示していない。
ブラジル経済の中心地であるサンパウロは、中南米地域で最大の人口を抱える一方、住民の経済格差が非常に大きい。同市では貧しい家庭の多くが利用されていない建物に無断定住したり、空き地のテントや小屋で生活したりしており、富裕者層地域に隣接して暮らす場合もある。(c)AFP