バスク独立派、解散を宣言 西仏で武装闘争40年以上
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【5月3日 AFP】スペイン北部とフランス南西部にまたがるバスク(Basque)地方の分離独立を求めて暴力的な抗争を続けてきた非合法武装組織「バスク祖国と自由(ETA)」が解散を宣言した。これにより、西欧最後の武装独立運動に終止符が打たれた。
ETAは1959年、スペインのフランシスコ・フランコ(Francisco Franco)将軍による独裁体制の最盛期に結成。バスク民族独立を求めて40年余りにわたって殺人や誘拐を繰り返し、少なくとも829人の死者を出した。
ETAは、スペインのオンライン新聞エル・ディアリオ(El Diario)に2日掲載された4月16日付の書簡で「自らの歴史の一時代と任務の終結を宣言し、その旅路に終止符を打つことを決意した」と表明。さらに「全組織を完全に解散し、政治活動の終結を宣言した」と述べた。
バスク州政府当局者がAFPに語ったところによると、書簡はコフィ・アナン(Kofi Annan)元国連事務総長など、和平の取り組みに関わったさまざまな団体、個人に宛てられていた。ETAは3日に録画映像でも解散を宣言する見通しという。
ETAは近年、フランスでの指導者の逮捕が相次いだ影響で弱体化し、2011年に恒久的な停戦を宣言。昨年には正式に武器の引き渡しを開始していた。(c)AFP/Marianne Barriaux with Alvaro Villalobos in Madrid