【5月1日 AFP】ネパールのヒマラヤ高峰ダウラギリ(Dhaulagiri)でイタリア人の男性登山家の遺体が発見された。当局が4月30日に発表した。ネパールでは春の登山シーズンに入って初の死者となった。

 シモーネ・ラ・テッラ(Simone La Terra)さん(37)は4月29日、世界で7番目に高いダウラギリ(標高8167メートル)を登山中に突風に吹き飛ばされた。ラ・テッラさんの遺体は翌30日に発見された。

 ラ・テッラさんの登山計画を立てたトレッキング会社プレステージ・アドベンチャー(Prestige Adventure)のダンバル・パラジュリ(Dambar Parajuli)氏によれば、ラ・テッラさんは吹き飛ばされた当時、標高6900メートル地点に張ったテントの中にいたという。

 救助隊のヘリコプターが悪天候と闘いながら山のさらに上方を捜索している間、パラジュリ氏率いるチームのメンバーは徒歩で捜索。同氏によれば、遺体は朝になって(キャンプをしていた場所の)800メートル下方で見つかったという。

 ネパール観光省のラム・プラサド・サプコタ(Ram Prasad Sapkota)報道官はAFPに対し、遺体は首都カトマンズに搬送済みであることを明らかにした。

 ラ・テッラさんはベテランの登山家で、本人のウェブサイトによれば、8000メートル級の山に少なくとも5回は登頂経験があった。(c)AFP