【4月29日 AFP】インターネットユーザー2万5000人が共同購入した画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の絵画が27日、スイスのジュネーブ近現代美術館(MAMCO)に展示された。自宅のリビングルームの壁に掛けられるわけではないが、この2万5000人は紛れもないピカソ作品の所有者だ。

 2005年に立ち上げられたスイスのインターネット販売サイト「Qoqa」が通常取り扱っているのは旅行かばんや格安旅行などだ。

 しかし「私たちは何でもやります、すべてはお客様のために」をモットーとするQoqaは昨年12月、他ならぬ有名画家ピカソの絵画を売りに出した。

Buste de mousquetaire(マスケット銃士の上半身)」と題された1968年のこの絵画は、200万スイスフラン(約2億2000万円)で売り出された。

 1口50スイスフラン(約5500円)の出資というかたちで売り出されこの絵画は、3日で2万5000人が4万口を購入し、その2万5000人が共同所有者となった。

 2万5000人はこの絵画の展示場所を共同決定し、ジュネーブ近現代美術館がその最初の栄誉を受けた。

 各共同所有者には、個人番号と絵画の写真が入ったカードが発行されており、無料で同美術館を訪れ、このピカソの絵画を鑑賞できるという。(c)AFP/Eloi ROUYER