重病の英男児死亡「深い感傷覚える」 ローマ法王
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【4月29日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(Pope Francis)は28日、ツイッター(Twitter)上で、重病により人工呼吸器で生命を維持されていた英国の幼児、アルフィー・エバンス(Alfie Evans)ちゃんの死の知らせに「深い感傷を覚えている」とコメントした。
フランシスコ法王は「私は小さなアルフィーの死に深い感傷を覚えている。父なる神が彼を優しい抱擁で迎え入れる今、特に彼の両親のために祈りをささげる」と投稿した。
神経変性疾患により脳に回復不能な損傷を負っていたアルフィーちゃんは、医師に人工呼吸器を取り外された後、28日に死亡した。
アルフィーちゃんの両親は、裁判所が延命治療の中止を支持する判断を下した後も、アルフィーちゃんを英北西部リバプール(Liverpoool)の病院からイタリア首都ローマの病院に転院させようと法廷で争ったが、25日に最後の申し立てを退けられた。
医師団は23日、裁判所がこれより前の両親の申し立てを退けたことを受け、すでにアルフィーちゃんの人工呼吸器を取り外していた。
フランシスコ法王はこれまで数回にわたりアルフィーちゃんに言及。これが世界中で反響を呼び、イタリアとポーランドでは祈祷(きとう)集会が行われた。
法王は今週、両親の「新しい治療法を探したいという願いが聞き入れられること」を望んでいるとツイートし、「生まれてから自然な最期を迎えるまで、命の主は神だけであり、われわれの務めは命を守るために万事を尽くすことだ」と強調していた。
アルフィーちゃんの父親、トーマス・エバンス(Thomas Evans)さんは18日、ローマ法王庁(バチカン)でフランシスコ法王と面会し、「息子を救ってほしい」と嘆願していた。(c)AFP