ユーロポールと米警察、ISメディアをネットから一斉削除
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【4月30日 AFP】欧州と米国の警察当局が複数の国にまたがる共同作戦で、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の主要メディアをインターネット上から一斉に削除した。
欧州警察機関(ユーロポール、Europol)のロブ・ウェインライト(Rob Wainwright)長官は27日の発表で「この画期的な作戦によって、オンライン上でプロパガンダを拡散し欧州の若者を過激化するISの能力に大きな打撃を与えた」と述べた。
当局は2015年に開始した作戦の最終段階として25日と26日の2日間にわたり、ISが犯行声明を発表したり「聖戦」のメッセージを拡散したりするために使用してきたプロパガンダ機関アマック(Amaq)を特に標的とした。
ユーロポールは声明で「アマックだけでなく、アルバヤン(Al-Bayan)、ハルム(Halumu)、ナシル通信(Nashir News Agency)などのIS傘下の主なメディアを対象に削除したことで、テロリストによる情報を放送・公表するISの能力を傷つけた」と述べた。
今回の「多国間での同時削除」は、欧州域内の司法協力を担当する欧州検察機構(ユーロジャスト、Eurojust)の支援を得て、オランダ・ハーグ(Hague)にあるユーロポール本部経由で連携。ベルギー連邦検察の指揮の下、オランダ、カナダ、米国の警察当局がサーバーを押収し、ブルガリア、フランス、ルーマニアではデジタル素材を差し押さえた。(c)AFP