【4月26日 AFP】男子テニス、バルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2018)は25日、シングルス2回戦が行われ、大会第6シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は2-6、6-1、3-6で世界ランキング140位のマーティン・クリザン(Martin Klizan、スロバキア)の前に初戦敗退。試合後には故障からの復活を目指す中で、実戦練習が不足していると認めた。

 順当に勝ち上がれば準々決勝でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と激突する可能性があったジョコビッチだが、この日は不安定なパフォーマンスで白星を献上した。勝利を収めたクリザンは次戦、8強入りをかけて第12シードのフェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)と対戦する。

 全仏オープンテニス(French Open 2018)の開幕が来月に迫る中でリセットすることを余儀なくされたジョコビッチは試合後、「練習でハードワークを積むことはできるが、試合は完全に別物だ」とすると、「ここ12か月は十分な試合数をこなせていなかった。だから今は実戦やそうしたシチュエーションが不足している状態だ」と語った。

「もちろん、自分自身にはより高いものを期待している。このような敗戦や試合を処理するのは難しい」

 それでもジョコビッチにとって、今回の敗戦は以前ほどショックではないかもしれない。1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)で4回戦敗退を喫した後、四大大会(グランドスラム)通算12勝の元王者は約2年間にわたり悩まされてきた右肘に手術を受けた。

 2016年の全仏オープンを最後にグランドスラムの決勝から遠ざかっているジョコビッチのスランプは、偶然にも肘の問題と時期が重なっていたが、今月には長年にわたり自身を指導してきたマリアン・ヴァイダ(Marian Vajda)コーチと再びタッグを結成し、輝かしいキャリアの復活へ期待が高まっている。

 前週に出場したモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2018)でも前向きな兆候が見えており、3回戦でドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)にフルセットで敗れはしたものの、試合後には痛みなくプレーできる状態になっていると明かしていた。(c)AFP