【4月25日 AFP】(更新)訪米中のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領とドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は24日、共同記者会見を開き、イランとの新たな核合意の締結を目指す意向を表明した。トランプ大統領はこれに先立ち、3年前に交わされた現行の核合意を「正気でない」と批判していた。

 マクロン大統領は会見で、「私たちはこの件について、2人きりで非常に率直な協議を行った」と説明。「私たちは従って、イランとの新たな合意に向け取り組んでいく意向だ」と述べた。

 欧州諸国はトランプ大統領に対し、2015年の合意から離脱しないよう繰り返し説得を続けてきた。

 この合意は、イラン側が核兵器開発に応用可能な計画を自粛する見返りに、対イラン制裁を大幅に緩和し、民用の原子力開発計画を保証するというもの。ただイランによる弾道ミサイル計画や中東各地の武装組織への支援をめぐる欧米の懸念を解くには至っていない。

 来月12日までに現合意の今後について決断を下す必要があるトランプ大統領は、合意内容の修正を要求しているが、欧州諸国の多くはこうした修正を履行違反とみなしている。

 トランプ氏は会見で、「より大きな合意を結べる可能性が高いかもしれない」との見解を示した一方で、いかなる新合意も「堅固な基盤」の上に打ち立てられるべきだと強調。一方で既存の合意については「腐敗した基盤の上での合意であり、悪い合意、悪い構造だ。崩れ落ちようとしている」と指摘し、「12日にどうなるか様子を見る」と述べた。

 新協定を推進する意向なのか、それとも追加の合意を交わす意向なのかを問われたマクロン大統領は、「一つの合意から別の合意へと移ると言っているわけではない」と説明した。(c)AFP