【4月24日 AFP】イエメンのイスラム教シーア派(Shiite)反政府武装勢力「フーシ派(Huthi)」は23日、サウジアラビア主導の連合軍が行った先週の空爆でフーシ派の政治部門指導者サレハ・サマド(Saleh al-Sammad)氏が死亡したと発表し、連合軍を非難した。

 フーシ派はサバ(Saba)通信を通じ声明を発表。フーシ派最高政治評議会議長であるサマド氏が19日、イエメン西部ホデイダ(Hodeida)県で「殉教」したと発表した。

 2015年3月以来、イエメン政権軍と内戦状態にあるフーシ派にとってサマド氏の死亡は大きな打撃となる。フーシ派はイランと同盟関係にある一方、イエメン政権はサウジアラビア主導の連合軍の支援を受けている。

 フーシ派全体の指導者であるアブドゥルマリク・フーシ(Abdulmalik al-Huthi)氏は、「この犯罪が報復されずにいることは決してない」と警告した。

 この発表に先立ちイエメン当局は、結婚式が22日に空爆され数十人が死傷したと明らかにしていた。フーシ派はこの攻撃も連合軍によるものだと主張している。医療関係者や地元当局によるとこの空爆による死者は22~33人程度、負傷者は少なくとも40~50人とされるが、詳細な状況は明らかになっていない。(c)AFP