【4月20日 AFP】わかりにくい説明書にてこずり、ずらりと並んだ板とねじを見て途方に暮れる。こんな経験はもううんざり?シンガポールの南洋理工大学(Nanyang Technological University)が開発したロボットなら、イケア(IKEA)の椅子を10分もかからずに組み立てられる。

 グリッパーが付いた2本のアームが、箱から出され散らかっているような状態で床に広げられたパーツを、3Dカメラで撮影してから組み立てを始める。完成に要する時間は8分55秒で、DIY愛好家も顔負けだ。

 アームは人間と同じような動きができ、手首に付けられたセンサーで力加減を調整し、パーツを拾い上げ、上手に椅子を組み立てていく。

 開発チームのリーダーで南洋理工大学の助教、ファム・クアン・クオン(Pham Quang Cuong)さんは、「ロボットが正確にイケアの椅子を組み立てるのは、見て想像するよりも難しい」と、述べた。

「組み立ての作業は、パーツが使われる場所やパーツをつかむ力を判断するなどさまざまなステップに分けられる。それぞれのアームが衝突しないよう動かす必要もある」

 チームは現在ロボットのさらなる開発を進めている。人間の動きをコピーすることで家具の組み立て方法を学習したり、説明書を読んだり、完成した家具を見ただけで組み立てられるようになることを目指している。(c)AFP