【4月20日 AFP】「ロシアのイーロン・マスク(Elon Musk)」と呼ばれていた企業家(56)が留置施設で首をつった状態で発見された問題をめぐり、調査が開始されたことが分かった。弁護士は「自殺ではないと考える理由がある」と述べている。

 ワレリー・プシェニーチニ(Valery Pshenichny)容疑者は今年1月、ロシア国防省との契約で資金を横領した容疑で逮捕されたが、その3週間後の2月5日、サンクトペテルブルクの留置施設で死亡しているのが発見された。

 弁護士によると、複数の法医学者がプシェニーチニ容疑者の遺体から「電気熱傷の痕、骨折、精液の痕跡」を見つけた。一方、同容疑者は、妻に「誰にもお金を払うな」「自分は無実だ」と記したメモを送っていたという。

 コンピューターエンジニアでもあったプシェニーチニ容疑者は、その野心や革新的なアイデアで知られており、米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)と宇宙開発企業スペースX(SpaceX)の最高経営責任者(CEO)を務めるマスク氏と比較されていた。

 プシェニーチニ容疑者の会社NovIT PROは、潜水艦の修理に関わるエンジニアが使用する3D仮想モデルの開発を請け負っていた。(c)AFP