【4月20日 AFP】ルーマニアの与党・社会民主党(PSD)のリビウ・ドラグネア(Liviu Dragnea)党首は19日、在イスラエル大使館をテルアビブからエルサレムに移転するという政府の方針を明らかにした。米国に追随して大使館を移転すれば欧州諸国では初となる。

 まだルーマニア政府の公式発表前だが、ドラグネア氏はテレビ局アンテナ3(Antena 3)に対し、「既に(移転は)決定され、手続きが始まっている」と語った。

 ドラグネア氏によると、ビオリカ・ダンチラ(Viorica Dancila)首相の政権は18日、「エルサレムへの大使館移転を視野に手続きを開始する」ことに同意したという。

 AFPにの取材に対し、ルーマニア政府の報道官はコメントを拒否したが、移転に関するうわさは昨年12月からささやかれていた。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は昨年、在イスラエル大使館をエルサレムに移転すると表明。抗議活動につながり死者も出たほか、昨年12月には国連総会(UN General Assembly)で大使館移転をめぐる非難決議が採択され128か国が賛成した。反対したのは米国、イスラエルの他に7か国だけだった。

 トランプ氏は5月の米大使館移転に合わせ、エルサレムを訪問する可能性に言及している。(c)AFP