24年ぶり再会の父娘、手がかりは著名専門家の似顔絵と額の傷跡
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【4月21日 CNS】中国で3歳の時に行方が分からなくなり、24年の時を経て今月、家族と涙の再会を果たした王啓鳳(Wang Qifeng)さん。王さんと、タクシー運転手になって娘を探し続けていた父親の王明清(Wang Mingqing)さんは16日、上海第四五五解放軍医院を訪れた。啓鳳さんの額にある傷跡を、整形手術で除去するのだという。親子の再会を祝して、病院側が王さん親子を招待した。
王明清さん一家は1994年1月8日午後、四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)九眼橋(Jiuyanqiao)附近の露天で果物を売っていた。両親が客にお釣りを渡している間に、啓鳳さんは姿を消した。4歳の誕生日を迎える10日前のことだった。
それから24年間、夫婦は成都市から生まれ故郷の資陽市(Ziyang)安岳県(Anyue)まで、警察に届け出たり、新聞に掲載したりして、四方八方を探し回った。「娘の額には傷跡があります」。両親は常々、そう説明していたという。
父親の明清さんは2014年、ネット配車タクシーの運転手になった。探し人のカードを座席に置いて、乗客一人ひとりに20年前に起きた悲しい出来事を話し、各地を走り回った。4年間で1万4000枚以上のカードを配ったという。
■「額の傷跡も同じ!」
2017年、中国のメディアで王さんが娘を探していることが報道されると、山東省(Shandong)公安庁刑事偵査局・物証鑑定センターの上級エンジニアで、著名な似顔絵専門家の林宇輝(Lin Yuhui)氏が、似顔絵を作成。家族が提供した、啓鳳さんとそっくりな下の娘の幼少期の写真と、夫妻の写真を基に、似顔絵を作成した。
そして今年。吉林省(Jilin)磐石市(Panshi)で暮らしていた康英さんという女性は、インターネット上で偶然、似顔絵を発見。驚くほど自分にそっくりだと思い、自分が養子であったことに思い至り、王明清さんに連絡を取った。自分は小さい頃、資陽市安岳県の来鳳郷(Laifeng)という王明清さんの住まいからたった20キロほどの土地で生活していた、と伝えた。
また、連絡を取ってきた康英さんの額には傷跡があるなど、特徴はますます行方不明の啓鳳さんに似ていた。
「最近撮ったという康英さんの写真を見て、そっくりだと妻と話していた。その後、ビデオ電話をすることになった。つながるなり、3人とも涙が止まらなかった」と話す王明清さん。血液のDNA検査の結果、王明清夫妻と康英さんが生物学上親子である可能性は99.99%だと判明し、康英さんが行方不明になっていた啓鳳さんだと確認された。 (c)CNS/JCM/AFPBB News