米軍のシリア政策に不満、米有力議員ら IS復活の警告も
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【4月18日 AFP】米上院外交委員会(Senate Foreign Relations Committee)のボブ・コーカー(Bob Corker)委員長は17日、米国がシリア内戦に不干渉の姿勢をとり続けるならシリアでの影響力をロシアとイランに譲り渡すことになると警鐘を鳴らした。
ジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官らからシリアに関する米国防総省の方針について説明を受けたコーカー氏は報道陣に、内戦で疲弊したシリアでロシアとイランが「非常に大きな影響力」を持っているのは長年にわたって介入してきたためだと指摘し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領がシリアからの撤退を示唆していることに疑問を呈した。
また、シリア再建において米軍はより大きな役割を担うべきかとの問いに、「現(トランプ)政権の方針はISIS(イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の別称)掃討作戦を完了させることと、深入りを避けることのようだ」と答え、シリアの将来はロシアとイランが形作っていくだろうと述べた。
共和党のリンゼー・グラム(Lindsey Graham)上院議員も、シリアにおける「イランとロシアの悪影響に対する軍事戦略がまったく検討されていない」と懸念を示した。
■「イスラム国」復活の兆候も
一方、シリアとイラクでIS掃討作戦に臨む有志連合軍の報道官、ライアン・ディロン(Ryan Dillon)大佐は17日の記者会見で、シリアにおけるISからの奪回地域をバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の政権軍やロシア軍が保持しきれていないと警告した。
ディロン大佐によれば、有志連合軍の非活動地域や現地の同盟部隊が連合軍の支援を受けていない地域に着目するとIS勢力の巻き返しがみられ、再びISに占拠される恐れのある地域が首都ダマスカス南郊を含む各地に存在する。すでにユーフラテス川(Euphrates River)の西岸でIS復活の兆候が確認されているとという。
米国防総省によると、米軍は現在もシリアとイラクでISから奪回した地域の監視を続けている。(c)AFP