中国政府、外国人スパイを通報できるウェブサイト開設
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【4月16日 AFP】中国政府は15日、外国人スパイを通報できる中国語と英語のウェブサイトを開設した。スパイの取り締まり強化が目的で、国民に「社会主義体制を転覆する」たくらみといった安全保障上の脅威を通報するよう促している。
国家安全省が開設したウェブサイト「www.12339.gov.cn」ではさらに、政府や軍の当局者に賄賂を贈る、武装蜂起を扇動する、民族分離をあおるといった行いをした中国人や外国人を報告することも奨励している。
また、外国人が「国家の安全を脅かす活動をしている者や、そうしていると強く疑われる者と中国国内で」接触することも潜在的に疑わしいとされる行為に含まれており、体制に反対の意を示す人物との交流はいかなる場合も摘発対象となり得るとの懸念も高まっている。
利用者は中国語と英語の両方で情報提供ができ、同サイトによるとスパイ装置を発見したり、国家機密を売買した疑いのある者を密告したりした情報提供者には報酬が支払われるという。
サイト上では報酬の詳細は明らかになっていないが、国営紙の北京日報(Beijing Daily)が報じたところによると、北京の公安当局はスパイに関する情報提供に1万~50万元(約17万~850万円)の報酬を提供するという。
国家安全省は疑いのある行為を説明するための漫画も公開しており、そこには中国で「西側型の」労働者の権利を広めるNGOの外国人についての話が描かれている。(c)AFP