【4月16日 AFP】北朝鮮は15日、故金日成(キム・イルソン、Kim Il-Sung)国家主席の誕生日を記念する「太陽節」を迎え、大勢の人々が同氏と、息子の故金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記の銅像に花を手向けた。

 北朝鮮では、太陽節は最も重要な記念日と位置付けられており、昨年のように軍事パレードが行われることもある。

 この日、首都平壌の中心にある万寿台(Mansu hill)にある金日成氏と金正日氏の巨大な銅像の前には、軍服姿の兵士やスーツに身を包んだ朝鮮労働党の党員、学童や家族連れなどが切れ目なく列をつくった。

 銅像の足元には、花々や植物をあしらって「偉大なる金日成同志と金正日同志はこれからもわれらと共に」と書かれた横断幕が置かれており、観光客を含め、訪れた市民や兵士が順番に一輪の花や金色の花籠などをささげ、アナウンスに従って像の前に列をつくって深々と頭を下げたり、敬礼したりする姿が見られた。

 北朝鮮人民軍に入隊して9年のリュウ・ヨンチョン(Ryu Yong Jong)少尉(25)は、献花に訪れた目的は「偉大なる指導者たちが望んだわが国の再統一を実現」し、「尊敬すべき金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)元帥の指導力を支持していく」決意を新たにするためだと話した。

 その後、大勢の市民が愛国的な歌に合わせて同じ振り付けで回転したりステップを踏んだりしながら集団ダンスを行ったほか、金日成広場(Kim Il Sung Square)では、打ち上げ花火が主体思想塔(Juche Tower)を照らし出す様を楽しんだ。世界で最も高いこの石塔は、金日成氏が唱えたチュチェ思想(主体思想)を体現したものとされる。(c)AFP/Sebastien BERGER