【4月16日 AFP】カンヌ国際映画祭でパルムドール(Palme d'Or)を受賞した『父/パードレ・パドローネ(Padre Padrone)』などで知られるイタリアの映画監督、ヴィットリオ・タヴィアーニ(Vittorio Taviani)氏が死去した。88歳。地元メディアが15日伝えた。

 弟のパオロ(Paolo Taviani)監督と組み、政治的なメッセージを込めた作品を半世紀以上にわたって撮り続けた。タヴィアーニ兄弟は映画史上、最も偉大な監督コンビとして評価されている。

 家族によると、長く患っていた病気によりローマで死去した。

 1929年、トスカーナ(Tuscany)州サンミニアート(San Miniato)生まれ。サルデーニャ(Sardinia)島を舞台とした1977年の伝記映画、父/パードレ・パドローネは、1977年の第30回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞した。

 ダリオ・フランチェスキーニ(Dario Franceschini)文化財相は「文化にとって悲しい日になった。イタリア映画の巨匠を失った」と悼んだ。

 兄弟の他の作品にはベルリン国際映画祭(Berlin International Film Festival)で金熊賞(Golden Bear)を受賞した『塀の中のジュリアス・シーザー(Caesar Must Die)』(2012年)などがある。(c)AFP