【4月13日 AFP】インド北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州にある世界遺産タージマハル(Taj Mahal)で、敷地入り口部分にある門の尖塔(ミナレット)2本が暴風により倒壊した。当局が12日に明らかにした。建設から数世紀経つタージマハルのもろさを浮き彫りとする出来事となった。

 赤色砂岩でできた高さ4メートルの尖塔は11日夜に倒壊し、地面に砕け散った。インド考古学調査研究所(ASI)はAFPの取材に対し、大楼門と南門でそれぞれ1本の尖塔が倒壊したと説明。当局によると、霊廟を取り囲む白大理石製の尖塔4本には被害はなかった。

 タージマハルを訪れる観光客の多くは、主に赤色砂岩で作られた要塞のような外観の大楼門越しに、白く輝く霊廟を初めて目にすることとなる。同門は暴風被害を受ける前、2本の尖塔に挟まれていた。

 現場の映像には、尖塔が大きな塊に分かれて砕け、上部の飾りは原形をとどめながらも塔本体から分離している様子が捉えられている。当局によると倒壊でけがをした人はいなかった。(c)AFP