【4月12日 AFP】インドネシア・アチェ(Aceh)州の当局は12日、国際的な非難を受けていた同州の公開むち打ち刑について、今後中止すると発表した。

 イスラム教徒が多数派を占めるインドネシアで、スマトラ(Sumatra)島のアチェ州は唯一イスラム法が施行されている地域。保守的な土地柄でも知られるが、12日にむち打ち刑は刑務所内でのみ行うとする新たな規則を定めた。

 ただ、規則が実施される時期については明らかになっていない。

 アチェ州ではモスクの外で行われる公開むち打ちは一般的な刑罰で、賭博や飲酒、同性愛者間の性行為といった違反行為に適用されている。

 むち打ちは仮設の執行台で行われ、覆面姿の執行官は顔をゆがめた受刑者の背中にむちを打ち、時にはその回数は100回に上る。大挙して押し寄せた大人や子どもがやじを飛ばしたり、暴言を吐いたりする光景も見られる。

 ただ、人権団体からは残酷であるという非難の声が上がっており、昨年ジョコ・ウィドド(Joko Widodo)大統領はアチェ州に公開むち打ちの中止を求めていた。(c)AFP