WHO、シリア化学兵器疑惑で被害者と接触要求 推計患者数は500人
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【4月11日 AFP】シリアの首都ダマスカス近郊にある反体制派の拠点、東グータ(Eastern Ghouta)のドゥマ(Douma)で化学兵器によるものとみられる攻撃が行われたことを受け、世界保健機関(WHO)は11日、攻撃に対する怒りを表明するとともに、被害者と「即時」に接触させるよう要求した。
WHOで緊急事態対応の責任者を務めるピーター・サラマ(Peter Salama)氏は7日に行われた攻撃について、「われわれは皆、ドゥマからもたらされたぞっとする一連の報道や写真に激怒している」と非難。
さらにサラマ氏は、「被害者への治療提供と健康への影響調査、さらに公衆衛生面での総合的な対応のため、WHOは制約のない形で即時の現場立ち入りを求める」と述べた。
また、WHOは現場の医療組織が発表した情報を引用しながら「医療施設に搬送された推計500人の患者が、有害な化学物質にさらされた時と同様の兆候および症状を示している」と指摘。声明で「被害者には深刻な粘膜の炎症のほか、中枢神経系の障害や呼吸器不全も見られる」と述べた。(c)AFP