【4月11日 AFP】フランスの新興企業プリュムラボ(Plume Labs)が懸命に取り組んでいるのは、マラソン大会に向けてトレーニング中の人や自転車に乗って職場に向かう人たちの呼吸をラクにすることだ。

 同社が開発した「フロー(Flow)」という装置を使えば、どこにいたとしても、その場所の大気汚染の度合いを測定することができ、他の場所へ移動した方が健康に良いかどうか、リアルタイムの情報を得ることができる。

 カナダ・バンクーバー(Vancouver)で行われた国際会議「TEDカンファレンス(TED Conference)」でプレゼンテーションを終えたプリュムラボ共同創設者のロマン・ラコンブ(Romain Lacombe)氏はAFPに対し「人々がより良い環境衛生に向けて取り組めるよう支援するというアイデアだ」と語った。

 同社からは無料モバイルアプリ「プリュム・エア・レポート(Plume Air Report)」がリリースされている。このアプリは公共の測定所から集めた大気環境に関するデータを公開している。そしてさらに、ユーザーが持ち歩いて大気汚染情報をクラウドで共有できる装置「フロー」の設計に取り掛かった。ラコンブ氏は「この装置は、どこで大気汚染にさらされているのかを知らせてくれるものだ」と説明した。

 同社ウェブサイト上で本体価格139ドル(約1万5000円)となっている先行予約販売は、正確な申し込み数は公表されていないが好調だという。ラコンブ氏によると今年半ばには発送が開始される予定だ。(c)AFP