【4月7日 AFP】男子テニスの国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2018)は6日、ワールドグループ準々決勝が行われ、四大大会(グランドスラム)通算16勝を誇るラファエル・ナダル(Rafael Nadal)が久しぶりの実戦に復帰したスペインが、ドイツとの対戦成績を1勝1敗に持ち込んだ。

 右脚上部の故障で途中棄権した今年1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)以来の試合となったナダルは、ホームとなるバレンシアのコートでドイツのフィリップ・コールシュライバー(Philipp Kohlschreiber)に6-2、6-2、6-3で勝利。試合時間はわずか2時間半で、これでデビスカップではシングルスとダブルスを通じての連勝を23に伸ばし、大会記録を樹立した。

 バレンシア闘牛場(Plaza de Toros de Valencia)で行われた第1試合では、世界ランク4位のアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev)が6-4、6-2、6-2で同33位のダビド・フェレール(David Ferrer)を下してドイツが先勝しており、同1位のナダルが勝ったことで勝負は振り出しに戻された。

  デビスカップのシングルスで負けたのは2004年のデビュー戦のみ、同ダブルスでは2005年を最後に一度も負けたことがないナダルは、「もちろん、ストレート勝ちを収めたことはプラスになる。手堅いプレーができた。クレーコートに戻ってこれて気分も良い」とコメント。通算11度目のタイトル獲得を目指している全仏オープンテニス(French Open 2018)に向けて調整に励む中、母国のホームコートで再び立てて特別な日になったとしている。

 スペインがデビスカップを制した5大会のうち4大会でプレーしているナダルは、「母国ファンの前に立てて、記憶に残るような日になっている。地元のアリーナでプレーすることは、いつも特別だよ。けがで常に悩まされてきたけれど、戻ってこられて最高だ」と感慨深げだった。

 7日のダブルスで、スペインはマルク・ロペス(Marc Lopez)/フェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez)組がティム・プッツ(Tim Puetz)/ジャン・レナード・ストラフ(Jan-Lennard Struff)組と対戦することになっており、ここで王手をかければ、31歳のナダルと20歳のズベレフが激突する8日のシングルスで勝負の決着がつく可能性がある。

 スペインは母国の試合では圧倒的な強さをみせており、1999年のブラジル戦に負けたのを最後にホームでは26連勝を記録している。バレンシアでの準々決勝を勝ち抜けたチームは、決勝進出を懸けて王者フランスとイタリアの勝者と対戦することになる。(c)AFP/Dave JAMES