フィリピン観光業、人気リゾート閉鎖で打撃 数十万人に影響
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【4月6日 AFP】フィリピンの有名なリゾートであるボラカイ(Boracay)島が一時的に閉鎖されるという発表を受け、同国の観光業界はその影響の対応に追われている。また、同島の閉鎖は旅行を計画していた数十万人もの観光客を混乱に陥れている。
のどかな雰囲気と白い砂浜で知られるフィリピン随一の観光の目玉ボラカイ島について、ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は下水で汚染された「汚水だめ」と表現。同島への観光客の立ち入りを4月26日から最長6か月禁止すると命じた。
ボラカイ島にある何百ものホテルやレストラン、そして旅行業者や観光事業所は部屋や航空便、結婚式やその他のイベント、施設などの予約の取り消しを進めている。
観光事業所「ホテル・セールス・アンド・マーケティング・アソシエーション(Hotel Sales and Marketing Association)」のクリスティーン・イバレタ(Christine Ibarreta)代表は、数百万ドル相当の売り上げをホテルや他の観光業にもたらす可能性のある2年先までの「何十万件もの」予約が、キャンセルや払い戻し、または再予約の対応が必要になると指摘。
またツアーオペレーターのクラン・ガルシア(Clang Garcia)さんはAFPに対し、「大丈夫な人もいるが、納得できない人もいる」と述べ、「顧客を守るため」の一般的な対応は払い戻しや代わりの旅行先の提案だと強調した。
フィリピン観光推進局のドミン・エネリオ(Domingo Enerio)前局長によると、キャンセルされた予約には払い戻しができないものが含まれており、再交渉や改めて利用できるような対応が必要だという。
政府の計画では観光客が立ち入らないようにボラカイ島には警察官や兵士が配備され、島の住民は整備が行われている間、立ち入りのための特別な身分証明書が交付されるという。
国内の航空会社は5日、ボラカイ島行きの便を減らすと発表した。
観光当局によるとボラカイ島は同国の観光収入の約2割を占めており、観光地としての同国のイメージに長期的な影響を与える恐れがあるという。(c)AFP