マクレガーが出頭、UFCバス襲撃で取り調べ 1人負傷
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【4月6日 AFP】(更新)米ニューヨークで5日に行われた総合格闘技大会「UFC(Ultimate Fighting Championship)」のメディアイベントで、選手を乗せたシャトルバスを襲撃して1人にけがをさせたコナー・マクレガー(Conor McGregor、アイルランド)が同日夜、警察に出頭したことが分かった。
米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)によると、現在29歳のマクレガーはニューヨーク市警(NYPD)の第78分署に出頭したとされており、現時点で正式に訴追されたかは明らかになっていないが、同選手は取り調べ中で、最終的には器物損壊などの容疑で訴追される見通しだという。
同日に公開された事件の動画では、バークレイズ・センター(Barclays Center)の駐車場からゆっくりと発車するバスの窓に、スター選手のマクレガーが台車を投げつけている様子が確認されていた。
UFCのダナ・ホワイト(Dana White)代表はその後、バスに乗っていたマイケル・キエーザ(Michael Chiesa、米国)が病院に搬送され、顔に負った傷の手当てを受けたとした上で、マクレガーに逮捕状が出されたことを明かした。
同代表はアイルランドのスーパースターであるマクレガーと、約20人の男の集団が「建物を襲撃した」と訴えており、「連中はファイターたちがバスに乗っていた駐車場に乗り込んできて、彼らに襲い掛かり、ごみ箱や台車といったものを投げつけてきた」、「窓ガラスの一枚が破壊され、マイケル・キエーザが手と顔にひどい傷を負った」と述べた。
「全員が震え上がった。この団体が創設されて以来、最も不愉快な出来事が起きてしまった。コナー・マクレガーには逮捕状が出ており、警察が彼の行方を捜索している。彼には飛行機の離陸許可は与えられず、ニューヨークから出ることはできない。そのうち出頭することになるだろう」
昨年8月にボクサーのフロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)氏とのスーパーファイトに臨み、約1億ドル(当時約109億円)を手にしたと伝えられているマクレガーに対し、ホワイト代表はこの事件をめぐり法的手段に訴える構えをみせており、「ご想像の通り、彼は信じがたいほどの報いを受けることになるだろう。これは彼にとってキャリア最悪の行動だ」と強調した。
マクレガーが今回の襲撃に及んだ理由は定かではないが、UFCが同選手の世界タイトルを剥奪すると決定したことが関係しているとみられている。ホワイト代表はこの前日、同選手が保持しているライト級のタイトルを剥奪し、今月7日の「UFC 223」で行われるハビブ・ヌルマゴメドフ(Khabib Nurmagomedov、ロシア)対マックス・ホロウェイ(Max Holloway、米国)の試合の勝者に贈ると通達していた。
ホワイト代表が「暫定王者は存在しない。このファイトを制した者がチャンピオンだ」としたのに対し、マクレガーはソーシャルメディアで怒りをあらわにし、「俺から何も奪えるものか」とぶちまけていた。(c)AFP