米当局、中国がらみの「大麻栽培場」100か所超を一斉没収
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【4月5日 AFP】米政府は4日、中国系密売組織が運営する違法なマリフアナ(大麻)栽培ビジネスの取り締まりを目的に、栽培場として使用されていた住宅100戸あまりを連邦捜査当局が一斉に没収したと明らかにした。薬物捜査で一度に没収された住宅の数としては米史上最大級だという。
連邦捜査官や現地の警察官ら数百人は3~4日にかけ、カリフォルニア州の州都サクラメント(Sacramento)で中国人密売人らが使用していた物件を没収する手続きを行った。
摘発に参加した内国歳入庁(IRS)のシンディ・チェン(Cindy Chen)氏は司法省の声明の中で、「これは大規模な作戦だ、中国から米国に何百万ドルもの金が流入している」と指摘し、「この犯罪組織は海外の資金で住宅を購入してマリフアナの栽培場にし、罪なき近隣住民を犠牲にしている」と述べた。
司法省によると、今回の摘発ではIRSのほか連邦捜査局(FBI)、麻薬取締局(DEA)、移民当局、現地警察も参加し、マリフアナ栽培場として使用されている疑いのある住宅70戸以上を対象に家宅捜索令状を執行した。
また100戸以上に民事没収手続きを実施し、捜査官らは大麻草6万株以上、精製済みのマリフアナ約200キロ、銃器15丁を押収した。
警察当局は2014年、これらの住宅の購入資金の一部に中国南東部の福建(Fujian)省などから送金された資金が利用されていた事実を把握。今回の摘発はその捜査の一環だとしている。また司法省によると、購入された家は大規模なマリフアナ栽培場へと変えられ、1戸当たり数百~数千本の大麻草が栽培されていたという。(c)AFP