【4月4日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領が3日、同国の麻薬撲滅戦争を批判している国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のゼイド・ラアド・アル・フセイン(Zeid Ra'ad Al Hussein)弁務官は「頭が空っぽ」だと激しく非難した。

 ゼイド氏は先月、ドゥテルテ氏には「精神鑑定」が必要という見方を示していた。ゼイド氏に対して反論しないように助言されてたが、我慢できなかったようだ。

 ドゥテルテ氏は演説で「おい、売春婦の息子、俺が精神科医に診てもらう必要があるだと?」「精神科医は『あなたは大丈夫だ。ただののしるのが好きなだけだ』と言っていたぞ」と語った。

 またゼイド氏に対し「見ろ、お前の頭は大きいが空っぽだ。頭脳がない。空洞だ。空っぽだ。髪を伸ばす栄養分すらない。なぜならほら、はげているから」と非難した。

 ドゥテルテ氏は2016年の大統領選で、徹底した治安対策で何千人もの薬物関連の犯罪者を殺害すると明言し、大きな支持を集めて圧勝した。

 フィリピンの警察当局は、逮捕時に抵抗して殺害された容疑者は約4100人と発表しているが、複数の人権団体は実際はその3倍以上に上ると批判している。(c)AFP