【4月4日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)は3日、準々決勝第1戦が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)の2ゴールなどでユベントス(Juventus)に3-0で先勝した。ロナウドはこの試合で、チャンピオンズリーグ10試合連続ゴールを記録した初めての選手になった。

 試合はロナウドが開始わずか3分で先制点を挙げると、後半15分過ぎには派手なオーバーヘッドシュートで今大会14ゴール目となる追加点を挙げた。その後、パウロ・ディバラ(Paulo Dybala)が後半21分に退場になったユベントスに対し、レアルはロナウドのおぜん立てからマルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)がダメ押しの3点目を決め、次週の第2戦に向けて圧倒的に有利な立場を手に入れた。

 33歳のロナウドは、これでチャンピオンズリーグ最長の10試合連続ゴール。これまでは、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)時代にチームメートだったルート・ファン・ニステルローイ(Ruud van Nistelrooy)氏が、02-03シーズンに記録した9戦連発で並んでいた。

 レアルを率いるジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は「サッカー史上で最も美しい選手の一人だと言える。ユーベとのアウェーゲームで3点取るのは簡単ではない。チームワークの勝利だ。チームとしてプレーしなければこの結果は得られない」と話しつつ、「もちろんユベントスにとってはうれしい結果ではないが、私の心には常にユーベがある」と現役時代に5シーズンを過ごした古巣への気遣いをのぞかせた。

 一方、過去3シーズンで2回この大会の決勝へユベントスを導いているマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は「0-3という結果を消化するのは難しい。個人的には、前回決勝からきょうまでチームは成長してきたと思う。選手は責められない。相手はおそらく世界最高の選手を擁する飛び抜けたチームだ。ここからは顔を上げて、未来とリーグ戦のことを考えなくてはならない」と話した。

 ジダン監督は、4-1でユベントスに大勝し、12回目の欧州制覇を達成した前回決勝と同じ先発を送り出し、ギャレス・ベイル(Gareth Bale)ではなくイスコ(Isco Alarcon)を選んだ。するとレアルは開始早々、そのイスコが左サイドでフリーでボールを受けて中央へ折り返し、ゴール前のロナウドが先制点を流し込んだ。

 後半は、レアル主将のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)がディバラに対するファウルでカードをもらって第2戦は出場停止となったが、これで得たディバラのFKは壁に当たってわずかに枠を外れた。

 するとその後、レアルはユベントス守備陣のミスを突いてロナウドが敵陣深くに切り込んだ流れから、ダニエル・カルバハル(Daniel Carvajal)のクロスにロナウドが豪快なオーバーヘッドキックで合わせて追加点。これには敵地の観客からも拍手が送られた。

 さらにユベントスがその直後、足を高く上げてカルバハルにファウルしたディバラが2枚目のイエローカードをもらって退場を宣告されると、1人少なくなったユベントスにレアルを止めることはできず、ロナウドのアシストからマルセロが3点目を奪取した。試合終了後、年明けからの公式戦の得点数を23ゴールに伸ばしたロナウドは、スタンディングオベーションを受けながらピッチを後にした。

 ユベントスのGKジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)は「ロナウドという選手が、これまでも今もリオネル・メッシ(Leonel Messi)と並ぶ飛び抜けたレベルの選手で、最高の高みに到達しつつあることを見せられた。つまり、試合を決め、チームにトロフィーをもたらす力という点で、ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)やペレ(Pele)と肩を並べるレベルにあるということだ」と話した。

 そして40歳の守護神は「非常に大きな後悔があるし、残念だ。われわれのチャンピオンズリーグがおそらくここで終わりということも確かに悔しいし、非常に悔いが残る。しかしそれと同時に、こういう相手と対戦するときは、頭をもっとクリアにし、客観的に見て相手が格上だと認識して臨まなくてはならなかった」と話した。(c)AFP/Emmeline MOORE