【4月3日 AFP】米アップル(Apple)が、同社製のパソコン「Mac(マック)」のプロセッサー(CPU)を2年後から自社製に切り替える計画であることが報じられた。これを受け、マック向けCPUを供給する米インテル(Intel)の株価は2日、急落した。

 ハイテク株中心の米ナスダック(NASDAQ)市場では2日午後現在、インテル株が約7.5%安の48.12ドル(約5090円)で取引されている。

 ブルームバーグ(Bloomberg)は匿名筋の話として、アップルが現在マック向け自社製CPUを設計しており、2020年にインテル製のCPUから切り替え始める可能性があると報道。アップルはこの報道についてコメントを拒否している。

 アップルはこれまで、インテルやクアルコム(Qualcomm)などの他社製CPUを採用する一方で、自社設計への移行を進めてきた。アップルは自社製品についてハードウエアからソフトウエアまで全ての面を厳密に管理する方針で知られており、CPUの自社製造もその戦略に合致したものだ。

 インテル製CPUには今年1月、「メルトダウン(Meltdown)」と「スペクター(Spectre)」と呼ばれるハードウエアの脆弱(ぜいじゃく)性が見つかっており、同社は現在、これを修正した新製品の市場投入準備を進めている。この脆弱性により、数百万台規模のコンピューター機器がハッキング被害を受けやすくなっていた可能性がある。

 同社のブライアン・クルザニッチ(Brian Krzanich)最高経営責任者(CEO)は先月、これらの欠陥への対策を施した新CPUを今年後半にも出荷する見込みだと説明している。(c)AFP