【4月2日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は1日、メキシコからの移民流入を食い止めるためのメキシコ政府側の努力が「皆無に等しい」として非難し、北米自由貿易協定(NAFTA)を標的にした報復措置も辞さない構えを示した。

 トランプ氏はイースター(復活祭)の日曜日、中米諸国から大挙して米国境を目指す「移民による十字架の道行き」運動に言及しているとみられるツイッター(Twitter)投稿を行った。

「メキシコ南部の国境を通って同国に入り、そこからさらに米国に流入する人々を阻止するためのメキシコ政府の努力は、皆無とは言わないがそれに等しい。わが国の生ぬるい移民法をあざ笑っている」と書いた大統領はメキシコ側に対し、「麻薬と人間の大きな流れを止めなければならない。さもなければ、私が同国のドル箱であるNAFTAを止める。壁が必要だ!」と警告した。

 メキシコを通過する「移民による十字架の道行き」運動を進めているのは、国境なき人々を意味する「Pueblo Sin Frontera」と呼ばれる団体。米国境を目指す中米諸国からの移民が、犯罪組織や当局の阻止を回避する手助けを行っている。

 一行は当初約40人だったが、今月25日にメキシコ南部チアパス(Chiapas)州を出た際には約1500人に膨れ上がっていた。

 米テレビ番組「フォックス・アンド・フレンズ(Fox and Friends)」が同日、この運動について特集。トランプ大統領がよく見ている番組の一つとされ、これが大統領の注意を引いた可能性がある。(c)AFP/Nicholas Kamm, with Jim Mannion in Washington