マリ人イスラム過激派を拘束、戦争犯罪などでICCに引き渡し
このニュースをシェア
【4月1日 AFP】アフリカ西部のマリで3月31日、世界遺産都市トンブクトゥ(Timbuktu)の破壊や性奴隷制といった戦争犯罪に関与した容疑でイスラム過激派の男が拘束され、オランダ・ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(ICC)に身柄を引き渡されたことが分かった。
ICCは31日深夜、マリ当局によって拘束されたアル・ハッサン・アグ・アブドール・アジズ・アグ・モハメド・アグ・マフムード(Al Hassan Ag Abdoul Aziz Ag Mohamed Ag Mahmoud)容疑者(40)が、ICCの拘置所に到着したと発表した。
ハッサン容疑者は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の反政府勢力「アンサール・ディーン(Ansar Dine)」の構成員で、2012年4月から13年1月まで宗教警察の事実上の長官を務めた。12~13年にトンブクトゥの霊廟破壊や、レイプおよび強制結婚に関与したとして、戦争犯罪や人道に対する罪を犯した容疑がかけられている。
ICCによると、ハッサン容疑者はトンブクトゥの住民の女性を強制結婚させる政策の策定に関与し、これによって婦女暴行や性行為の強要を招いた疑いが持たれている。ファトゥ・ベンスダ(Fatou Bensouda)主任検察官は、「検察局は人間の良心に衝撃を与える犯罪を断固として追求する。(同容疑者の拘束は)こうした犯罪を犯した者がどこにいようとも、強力なメッセージを送るものだ」と明言した。(c)AFP/Jo Biddle