【3月31日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の妻、ブリジット(Brigitte Macron)夫人の側近らは30日、夫人の名でVIP待遇を求める電子メールが送られる成り済ましがあったとして、被害届を出したことを明らかにした。

 電子メールは、ブリジット夫人のおいとする人物のためにモロッコの空港で無料の出迎えを求めたり、パリの高級フランス料理店で一番良い席の予約を求めるたりするなど、夫人と近しいとされる人物への好待遇を求めるもので、そのアドレスには、ブリジット夫人の側近が送信したように思わせる「cabinet@presidence.fr」が使用されていた。

 しかし「presidence.fr」はパリにある画廊のウェブサイトのドメインで、仏大統領府の公式ウェブサイト、Elysee.frとは全く関係ない。

 ブリジット夫人の側近によれば、これまでに要求があったレストランやホテルに実際に誰かが姿を見せたことはなく、現在、捜査が進められているという。

 仏ラジオ局のラジオ・テレビ・ルクセンブルク(RTL)が伝えたところによると、電子メールはフランスをはじめ、モロッコ、オーストラリア、香港から送られたという。中には、フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のオーストラリアGP(Australian Grand Prix)のチケットを確保してほしいと求めるものもあったという。(c)AFP