【3月31日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)、ロサンゼルス・ギャラクシー(Los Angeles Galaxy)に入団したズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)は30日、同クラブに加入することは2年前に望んでいたと明かし、その輝かしいキャリアの最終章の舞台となる同リーグ征服を誓った。

 現在36歳のイブラヒモビッチは、2016年にフランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)との契約が終了した後、当初はイングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に移籍するのではなく、米国に向かう計画を立ていたと告白した。

 ギャラクシーの本拠地スタブハブ・センター(StubHub Center)で開かれた入団会見でイブラヒモビッチは報道陣に対し、「今回の移籍は2年前に実現するはずだったが、そうならなかった。それでも今は、こうしてここにいる」とすると、「こうなることは運命で、あとは時間の問題だった。ようやくここに来られて、とにかくわくわくしているし、プレーすることが楽しみだ」と語った。

 イブラヒモビッチは、ロサンゼルスに到着して24時間足らずの同日に新しいチームメートとの初練習に参加。昨年12月のユナイテッド対バーンリーFC(Burnley FC)戦以降は実戦から離れており、注目が集まっている31日のロサンゼルスFC(Los Angeles FCLAFC)とのリーグ戦に向けて体調も調子も万全であると強調した。

 深刻な膝のけがで、この1年間はリハビリのためプレー時間が限られていたイブラヒモビッチは、ピッチに立つことにうずうずしている様子で、「とにかくフィールドに出たくて仕方がない。自分にとっては長い骨休みだったよ。けがのせいで毎日プレーするという本来のリズムが保てなくて、ずっと待ち焦がれていたんだ」と話した。

「ピッチに出て芝のにおいを嗅ぎ、ボールに触りたい。きょうの練習が終わったときも、もっと続けたくてコーチに『もっとボールを蹴ってもいいか?』と尋ねたんだ。許可をもらったので、シュート練習を続けた」

■「若くして死ぬ」

 前週ギャラクシーとの契約を公表したイブラヒモビッチは、主人公の年齢が若返っていく映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生(The Curious Case of Benjamin Button)』を引き合いに出し、「若々しい気分だ。ベンジャミン・バトンのような気分だよ。年を取った状態で生まれ、若くして死ぬ。そうさ。自分の年齢については気にしていない」とジョーク交じりに話した。

 ギャラクシーとは推定総額300万ドル(約3億1400万円)で2年契約を結んだイブラヒモビッチはまた、昨年4月に膝の靱帯(じんたい)を損傷するまで、プレミアリーグでは合計46試合に出場して28得点を記録しており、同リーグに移籍した際に浴びせられた懐疑的な声が間違っていたことを証明したと主張した。

「渡英したときは、周囲からは年を取っていると言われたよ。車いすに乗ってきたとね。だけど、3か月後にはイングランドを征服し、宙を舞っているようだと言われた。だから、年齢はただの数字にすぎない」

「自分ができることも、するべきことも分かっている。ここへは勝つために来たんだ。すでに家族も呼び寄せている。妻が家族の面倒をみてくれるから、自分は得意なサッカーをプレーすることに専念できる。わくわくしているよ。ライオンは飢えている」

 31日の試合に出場する可能性について問われると、イブラヒモビッチは「準備はできている。アドレナリンがみなぎっているから、長時間のプレーも大丈夫。見てのお楽しみだ。監督からフル出場を求められたら、フル出場する。1分間でいいと言われたら、1分間プレーする」と応じた。(c)AFP/Rob Woollard